勤務間インターバル制度ってどんな制度?

【勤務間インターバル制度ってどんな制度?】

投稿日:2022年3月17日(当記事の内容は投稿日時点のものです。)

 「残業時間が長くてつらい」「深夜まで残業がある日もある」など長時間労働をなんとかしたいと悩んでいる会社も多いかと思います。そんな会社にオススメなのが、「勤務間インターバル制度」の導入です。言葉だけは聞いたことがあるという方もいるかもしれませんが、この制度は勤務時間の終業時刻から次の始業時刻の間に一定時間以上のインターバル時間を確保するというものです。2019年の4月1日から施行された働き方改革関連法の「労働時間等設定改善法」で、事業主の努力義務となりました。

このインターバル時間を設けることで、次の3つの効果が期待できます。

・健康維持やプライベート時間の確保

深夜残業になった場合にはインターバル制度を活用して始業時間を遅らせたりすることができるので、睡眠時間が増え健康維持に役立ち、プライベートの時間も確保できます

・長時間労働による離職の防止

長時間労働はメンタル疾患などを引き起こし、休職や退職のリスクも上がります。インターバル制度で長時間労働を減らすことで、離職防止という課題解決にも貢献します

・生産性の向上

長時間労働は集中力を低下させ、仕事の質も落としてしまいます。インターバル制度で仕事とプライベートのメリハリをつけることで、生産性向上にも期待ができます

導入している企業の例としては下記になります。

例1のとおり、インターバル時間と開始時刻が重複する場合には働いた時間と見なすケースや例2のように開始時刻を繰り下げるケースと自社にあった運用を導入することが可能です。

導入にあたっては、労使の話し合いのもと、「導入の検討」⇒「制度の設計」⇒「制度の導入・運用」⇒「制度内容・運用方法の見直し」といった手順で進めていきます。

導入したいけど、どのように検討したらいいかわからないという方は厚生労働省の導入マニュアル(https://work-holiday.mhlw.go.jp/interval/pdf/00.pdf)がありますので、ぜひ参考にしてみてください。

また、2021年度では一定の要件のもとにインターバル制度を導入することで最大100万円の助成金の支給も行われています(※2022年度の助成金支給は未確定ですが引き続き支給される可能性があります)。

この制度を上手に活用することで、社員にメリットがあるだけでなく、会社も生産性向上による売り上げアップや企業イメージアップを図れます。働き方改革の取り組みとして検討してみてはいがかでしょうか。